菫色の文法 Discipline with Mauve──九人の女性作家による美術展
vol.1 ~ルネ・ヴィヴィアンの寢臺~ 2011.3.21-4.2 at ヴァニラ画廊
DATE: --/--/--(--)   CATEGORY: スポンサー広告
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
page top
DATE: 2014/11/01(土)   CATEGORY: Sumireiro
【TOP】菫色の文法
《菫色の文法》は九人の女性作家による美術展です

このサイトには
2011年3月に開催された「vol.1~ルネ・ヴィヴィアンの寢臺」に関する
記事が掲載されています

展覧会作品集も兼ねた限定版アートブックも同時刊行しています

『アンソロジー《菫色の文法》vol.1~ルネ・ヴィヴィアンの寢臺発売中

[取り扱い店]
ヴァニラ画廊
恵文社一乗寺店
古書肆マルドロール
セラフィム


★お問い合わせはこちらまで
 noohl☆tokyo.email.ne.jp
 →☆を@に変更して下さい
スポンサーサイト
page top
DATE: 2011/08/07(日)   CATEGORY: Anthology
《菫色の文法》展フェア at恵文社一乗寺店
*お陰様で無事終了いたしました*
お越し下さいました皆々様にこころより御礼申しあげます



京都の恵文社一乗寺店さまにて
《菫色の文法~ルネ・ヴィヴィアンの寢臺》展フェア
開催中です!

Sumire_TOP.jpg
展示風景/硝子の書棚に美しく展示頂きました(撮影:恵文社一乗寺店)


《菫色の文法~ルネ・ヴィヴィアンの寢臺》展フェア
at
恵文社一乗寺店
「書斎のギャラリーコーナー」
7月14日~8月5日
10:00-22:00(最終日は18時まで)



お誘い合わせの上、ぜひご高覧下さいませ


Sumire_2.jpg
『アンソロジー《菫色の文法》』(限定450部)
菫の記憶が眠る紙片たちを1点1点丁寧に飾って頂きました!(撮影:恵文社一乗寺店)



『アンソロジー《菫色の文法》』を中心に
香水壜やミストレス・ノール作ヴィヴィアン作品ポストカード類(全9種)、
中島淑恵先生、小早川捷子先生の関連書籍など、展示販売中です

『アンソロジー《菫色の文法》』は
《菫色の文法》展開催時に同時刊行された
箱入りの限定版アートブックです
女性作家九人の出品作を各1点収録したリーフ状作品集も納められています
絵画、カリグラフィから立体作品まで、
力作揃いの多彩な作品群をぜひご堪能ください


Sumire_3.jpg
菫色の文法展に出品したミストレス・ノール作オブジェ小品
《菫の夜のオード I》(壁面右下)も展示中♪(撮影:恵文社一乗寺店)



Noohl_Ode.jpg
展示中のミストレス・ノール作《菫の夜のオード I》


夏の宵、やさしい灯りの店内の一角、
馨しきルネ・ヴィヴィアンの花園にぜひ足をお運びくださいませ



フェアを開催下さいました恵文社さまに
こころより御礼を申しあげたいと存じます


Mauve_1.jpg
《菫色の文法》展 atヴァニラ画廊(2011.3.21~4.2)展示風景

[展示作家]
浅野勝美(鉛筆画)/佐分利史子(カリグラフィ)/須川まきこ(ペン画)
染め花 Horry(コサージュ)/鳥居椿(水彩画)/横井まい子(油絵)
古川沙織(ペン画)/森馨(人形)/ミストレス・ノール(服飾・オブジェ)



《菫色の文法》展は九人の女性作家による美術展です
今後も魅惑的なテーマを取り上げヴァニラ画廊にて定期開催してゆきます
page top
DATE: 2011/05/24(火)   CATEGORY: Sumireiro
菫色の御礼

「Exhibition 菫色の文法 vol.1~ルネ・ヴィヴィアンの寢臺」は
お陰さまで盛況のうちに無事終了致しました
お越し下さいました皆々様にこころより御礼申しあげます

Sumire_Thanks-1.jpg

胸いたむ不安定な時期でしたが
私どものかそけき祈りを皆様にお届け致したく
菫の扉をそっとひらきました

雨がそぼ降る初日から沢山のお客様にあたたかくむかえて頂き
一度ならず二度、三度と菫の小部屋を訪れてくださる方も多く
美を求める皆様の強い気持ちに支えられた二週間でございました

自身の存在性に痛々しいまでにむきあったヴィヴィアンのポエジーは
苔むす岩陰に咲く菫のごとく
現代の私たちにそっと寄り添う繊細に満ちています
私どもの菫の小部屋もそのような場所であったならと願うばかりです

菫色の追憶とともに感謝を込めて……

page top
DATE: 2011/03/31(木)   CATEGORY: Sumireiro
《菫色の文法》展 vol.1 ~ルネ・ヴィヴィアンの寢臺~
菫タイトル



DM_Sumire.jpg
《菫色の文法》展DM



ベル・エポックの巴里に生き
「菫のミューズ」といわれた夭折の詩人ルネ・ヴィヴィアン
その詩風と性向(同性愛)から
「ボードレールの娘」「1900年のサッフォー」とも呼ばれ
死と孤独を冷徹にみつめた蒼ざめた詩を遺しました

存在の翳なるものに痛々しいまでに向き合った
ヴィヴィアンのポエジーを
九人の女性作家がヴィヴィアンの姉妹として
多彩に描き出します


→ルネ・ヴィヴィアン解説



[参加作家]
★ゲスト・アーティスト★
浅野勝美(鉛筆画)
佐分利史子(カリグラフィ)
須川まきこ(ペン画)
染め花 Horry(コサージュ)
鳥居椿(水彩画)
横井まい子(油絵)
★菫リボン会メンバー★
古川沙織(ペン画)
森馨(人形)
ミストレス・ノール(服飾・オブジェ)


→参加作家紹介ページ
→ヴァニラ画廊告知ページ

平日:12時~19時/土日・祝:12時~17時
会期中無休




★『アンソロジー《菫色の文法》第一集~ルネ・ヴィヴィアンの寢臺~』
  同時刊行!
 →詳細はこちら
ルネ・ヴィヴィアン研究の第一人者、中島淑恵氏によるヴィヴィアン訳詩集(本邦初訳含む)、『レスボスの女王──誘惑者ナタリー・バーネイの肖像』(国書刊行会)の翻訳で知られる小早川捷子氏によるエッセイなどを収録、《菫色の文法》展カタログも兼ねた箱入りのアートブックです
→執筆者のご紹介

★《菫色に囁くちひさな朗読会》3月26日(土)14時~ 入場無料
 *展示は通常通りご覧頂けます

詩の朗読と蓄音機の奏でる音楽の午後……ベル・エポックの退廃を追想するささやかな会です
朗読者:森馨、伊藤鮎/蓄音機係:ミストレス・ノール

★《菫色の名曲室》平日17時~19時
 *展示は通常通りご覧頂けます

レイナルド・アーンを中心とした往年の仏蘭西歌曲、ヴィヴィアンの恋人ナタリー・バーネイのサロンでも演奏したランドフスカ夫人の貴重な音源などを蓄音機にてご鑑賞頂けます
蓄音機は20年代英国製、ヘンリーシーモア社の特注品です

★《菫色のしずく》19時~23時半・日祝定休
画廊直営バー「ヴァニラマニア」にてオリジナル菫カクテルを提供します





《菫色の文法》展は
九人の女性作家による美術展です
今後も魅惑的なテーマを取り上げ
ヴァニラ画廊にて定期開催してゆきます

★菫色宣言★

DMご希望の方は
お名前とご住所をお書き添えの上
菫リボン会までご連絡ください
sumireiromauve@gmail.com



[主催]
菫リボン会ヴァニラ画廊
page top
DATE: 2011/03/31(木)   CATEGORY: Anthology
Anthology《菫色の文法》第一集~ルネ・ヴィヴィアンの寢臺
『Anthology《菫色の文法》第一集~ルネ・ヴィヴィアンの寢臺』同時刊行!
展覧会作品集も兼ねた箱入りのアートブックです
ヴィヴィアンの小部屋の記憶が詰まった紙片をどうぞご堪能ください


{取り扱い店}
ヴァニラ画廊
恵文社一乗寺店
古書肆マルドロール
セラフィム

Antho_1.jpg
モーヴ色の箱の中に様々な形態の書物が納められています

Antho_2.jpg
会期中の画廊内、展示販売風景。アールデコ少女が店番をしました♪

{CONTENTS}

『菫色宣言』

宣言詩を美しい活版印刷で



『《菫色の文法》展 vol.1 作品集』
浅野勝美/佐分利史子/須川まきこ
染め花Horry/鳥居椿/横井まい子
古川沙織/森馨/ミストレス・ノール

展示作家九名の新作を各1点収録
リボン綴じされたリーフ状の作品集です




Essays
『菫の花束』

『ルネ・ヴィヴィアンの三つのイメージ』
マルセル・ティネール
中島淑恵 訳と解説

『ルネ・ヴィヴィアンをめぐる女性たち』
小早川捷子

ヴィヴィアンと親交のあったティネールの貴重なエッセイと
ベル・エポックに精通されている小早川捷子氏のかぐわしきエッセイを
クラシックなスタイルのアンカット製本で
文字組もオリジナルの菫のパラグラフ記号を使って組んでいます





ルネ・ヴィヴィアン詩選
『菫色の遺品』
中島淑恵 訳と解説

本邦初訳を含む四篇を
ヴィヴィアン研究の第一人者、中島淑恵氏の美麗な翻訳でお届けします
活版印刷、顔料プリント、糸縢り手製本によるちひさな詩集です
ヴィヴィアンの涙のひとしずく(スワロフスキー)つき
上田敏『海潮音』の文字組を再現しました





菫リボン会文藝集
『Sumire Ribbons I』

『回文 モーヴ色の死に寄せて』
古川沙織

『菫の夜のオード、断章』
ミストレス・ノール

菫リボン会メンバーによる執筆作品集
一枚の薄紙の花苑に
回文と短歌でヴィヴィアンへのオマージュを綴りました






限定450部
香水壜の蔵書票つき
Calligraphy for limited no. by Fumiko Saburi

{編集}
笹浪真理子

{企画・造本・意匠}
ミストレス・ノール

{発行}
クラブ・ノール

{価格}
本体6,500円+税



{取り扱い店}
ヴァニラ画廊
恵文社一乗寺店
古書肆マルドロール
セラフィム
page top
DATE: 2011/03/31(木)   CATEGORY: Sumireiro
ヴィヴィアンの小部屋
ヴィヴィアンとナタリーの肖像写真のある小部屋の風景
皆様、どうぞおくつろぎにいらしてください
女性作家九名が紡いだヴィヴィアンのかぐはしき世界を
深い眠りから覚めたような蓄音機の音色とともに
ゆっくりご高覧ください


Sumireten_1.jpg


Mauve_1.jpg


Mauve_2.jpg




小部屋にて闇の足音待つ夕にカーテンゆらす菫の香り
page top
DATE: 2011/02/18(金)   CATEGORY: Sumireiro
菫色宣言
菫色宣言
page top
DATE: 2011/02/18(金)   CATEGORY: Artists
参加作家~ゲスト・アーティスト~
★浅野勝美[銅版画家]Katsumi Asano →HP
人物を中心に抒情的幻想世界を表現する。銅版画による個展活動と並行して書籍装画等の仕事を行っている。1991・93・96年「浅野勝美銅版画展」(ギャラリーハウスMAYA・青山)、1992年~隔年「浅野勝美銅版画展」(南天荘画廊・神戸)、1997年~2008年「浅野勝美銅版画展」(TOBU池袋店)、2003年「夜SABBAT宴」(ぎゃらりぃ朋・銀座)、2005年「ツキノカンバセ」(ぎゃらりぃ朋・銀座)、2010年「浅野勝美展」(あーとらんどギャラリー・香川県丸亀市)。国内外にてグループ展多数。

Asano_1.jpg
《Jeu de poupee》2008年/鉛筆・羊皮紙
Asano_2.jpg
《秘戯》2006年/エッチング・アクアチント・雁皮漉き合わせ和紙




★佐分利史子[カリグラファ]Fumiko Saburi →HP
文字そのものに、生命力や艶のようなもの、色気、誰かの心を動かす何かがある……そんな一枚を目指し、“白い紙の上に静かに書かれたカリグラフィ”を基本とした作品を制作している。2010年「佐分利史子 カリグラフィ展vol.1~The moon sees me~」(パルスギャラリー)開催。

Saburi_1.jpg
《サン=テグジュペリの言葉》2010年/ガッシュ・クラシコ5
Saburi-2.jpg
《ソネット53》2010年/ガッシュ・クラシコ5




★須川まきこ[イラストレーター]Makiko Sugawa →HP
女の目からみた女性のリアリティやセクシュアリティを追求し、多面性ある女のドラマを描きつづけている。装丁や挿絵を中心に活動し、個展や国内外の企画展覧会にも多数参加。著書は作品集『Lace Queen』、絵本『ニーとメメ』。2011年、Mondo Bizzarro gallery(ローマ)で展覧会予定。

Sugawa_1.jpg
《おあそび》2005年/ペン・インク
SugawaM_2.jpg
《しつけ》2006年/ペン・インク




★染め花 Horry[染め花作家]Somebana Horry →Online Shop
生花には無いクラシカルな色合、目と心にやさしい花作りをめざし、染め花を使いコサージュ、ウェディングブーケ、室内装飾花を製作(染め花とは、白い布をカットし、染め、こてをあて、花の型に組んでいくもの)。1993年より《染め花Horry》としてアトリエにて教室を始める。2005年「染め花GIFT展」、2007年「染め花・春の花」(ことり・静岡県藤枝市)、2008年「花で飾る」、2009年「やわらかな色に染めたもの 布の花」、2010年「白い布から生まれる花達を伝えたい」(Le petit marche・名古屋)。2005年よりオンラインショップ「Marly」にてコサージュを発売。


Horry_1.jpg
《グレーのバラ大輪》2010年/本絹羽二重・本絹絖(ぬめ)・染料
Horry_2.jpg
《グリーン&クリームの大輪バラ》2011年/本絹羽二重・染料




★鳥居椿[画家・イラストレーター]Tsubaki Torii →HP
蠱惑・暗示・空想などを主題とし、主に水彩を用いて絵画を制作している。2004年~横濱浪漫館企画展、2007年~人形館ギャラリー宵待草企画展、「クリスマスに願うこと」(ロイヤルサロンギンザ)、2008年「光と闇のラビリンス」(ドルスバラード)、「JAPAN EXPO」(パリ)、2010年「オルタナティブ・ゴシック」(ヴァニラ画廊)、2011年「幽霊画廊」(ヴァニラ画廊)。イラストレーターとして雑誌のカット、テキスタイルデザイン、パッケージデザインなども手掛けている。

tsubaki_1.jpg
《睡眠》2008年/水彩
tsubaki_2.jpg
《プレゼント》2008年/水彩




★横井まい子[画家]Maiko Yokoi →HP
油彩、インク、水彩絵の具を中心に絵画を制作。古から愛されて来た文学や、植物や動物の蠢きと共に少年、少女の世界を描いている。2005年「横井まい子展」(ギャラリー銀座フォレスト)、2006年「個展・アリスの少女展」(マリアの心臓・渋谷)、2007年濃野初美自費出版小説『都双紙』装画、2010年「美紗子展」(ギャラリー銀座フォレスト)、「個展・四重瞼の視る夢」(マリアの心臓・渋谷)他、個展、グループ展の参加、イラストの制作。

ブランコ森
《ブランコ森》2009年/油彩
気ままの森
《気ままの森》2009年/油彩



page top
DATE: 2011/02/18(金)   CATEGORY: Artists
参加作家~菫リボン会メンバー~
★古川沙織[画家]Saori Furukawa →HP
少女のエロティックな黒いメルヘンをモチーフに絵画を制作。人体に絵を描くというフェティッシュな行為に魅了され、ボディペインティングライブも度々開催する。ヴァニラ画廊にて定期的に個展を開催、2007年「薔薇とネクタール」、2010年「PINK SALOME」等。

SF_1.jpg
《菫の誓い》2010年/ペン・カラーインク・ケント紙
SF_2.jpg
《鏡よ鏡・わたしの罪を》2009年/ペン・カラーインク・ケント紙




★森馨[人形作家]Kaoru Mori →HP
美しく可憐でありつつ官能的で禍々しさを持つ人形の存在に魅力を感じ1998年より創作活動を始める。「心情的ダッチワイフ」とも成り得る作風を目指し、エロティックで叙情的な人形を多く制作している。2006年個展「愛の蜜」(啓祐堂ギャラリー)、私家版人形作品集『parfum de bois』刊行、2009年個展「maiden baroque」(ヴァニラ画廊)、アトリエサードより作品集『眠れぬ森の処女たち』刊行。他、グループ展多数。

KM_1.jpg
《soiree poétique(pour violette)》2011年/石塑粘土・アクリル絵具・油絵具
Mori_2.jpg
《Amour》2009年/石塑粘土・アクリル絵具・油絵具




★ミストレス・ノール[服飾・オブジェ作家]Mistress Noohl →HP
追憶とフェティシズムの繊細な世界を題材に、服飾・装身具・オブジェ作品を制作している。また、プライベート・プレス《Club Noohl》、ちひさな文藝キャバレー《霧とリボン》を主宰、書物周辺のアート活動やブックデザインにも携わっている。2004~05年リーフ・ブック『刺繍刑』刊行。2009年『ボンド街のダロウェイ夫人』など英国文学をテーマに朗読と洋菓子を愉しむお茶席を開催。2010年より欧羅巴文学に寄せる装身具・オブジェ作品を常設展示(ヴァニラ画廊)。2011年「菫色の文法」展 vol.1(ヴァニラ画廊)企画・キュレーションを担当。

N_1.jpg
《ルネ・ヴィヴィアン~菫色の墓標》(部分)2010年/ミクストメディア
N_2.jpg
《皮膚と遺髪のネック・ブローチI~夜の喪章》2010年
ナチュラルラテックスラバー・スワロフスキー・絹糸等
page top
DATE: 2011/02/18(金)   CATEGORY: Sumireiro
ルネ・ヴィヴィアン解説
ルネ・ヴィヴィアン解説
中島淑恵

Vivian_K.jpg

 ルネ・ヴィヴィアン(Renée Vivien)は、1877年ロンドンの富裕な家庭に生まれた。本名をポーリーヌ・メアリ・ターン(Pauline Mary Tarn)という。ポーリーヌは3歳下の妹とともに、パリの邸宅で幼少期を過ごした。ポーリーヌ9歳の時父が急逝し、家長を失った一家はロンドンに引き揚げる。抑圧的な母との関係に悩みながら成人したポーリーヌは、父の遺産を相続するとパリに舞い戻り、もっぱらフランス語による文筆生活を始める。

 1901年処女詩集『習作と前奏曲(Etudes et Préludes)』を発表以後次々と詩作品を発表するも、1902年発表の第二詩集『灰と塵(Cendres et Poussières)』および詩的散文集『フィヨルドの霧(Brumes de Fjords)』までは、R. Vivienという性別不明の筆名を用いていたため高名な男性詩人なのではないかとも噂され、同年「今年最大の詩人」と評される。しかし1903年以降明らかに女性と分かるRenée Vivienの筆名で精力的に作品を発表し続けるとともに、レスボスの愛に生きる者であることをカミングアウトし、かつてレスボスの詩人サッフォーの主宰した乙女らの学苑に比肩し得る女性詩人のコミュニティの建設を夢見て、恋人ナタリー・クリフォード・バーネイらとともに精力的な活動を行なう。

 しかしながらまたナタリーは不実な恋人であり、ヴィヴィアンはナタリーとの関係に悩みながら、エレーヌ・ド・ジュイレン・ド・ニーヴェルト男爵夫人やトルコの太守夫人とも友愛と信頼に基づくレスボスの愛を紡いで行く。エレーヌとはポール・リヴェルスダール(Paule Riversdale)という共同の筆名で、ジャポニスムの香り高い作品を発表している。

 富と美貌と才能に恵まれ、詩作と恋と旅に明け暮れたヴィヴィアンはしかし、倦怠の病にとりつかれ、食物を受けつけなくなる。その東洋趣味の邸宅にごく親しい友人を招いて会食することはままあったが、自身はかろうじてシャンパンに口をつけるのみだったという。1909年、カトリックへの改宗がかなったヴィヴィアンは、パリの邸宅で静かに32年の生涯を閉じる。




*上記は『アンソロジー《菫色の文法》』にお寄せ頂いた解説文です
 当サイトへ転載のご許可を頂きました
 禁無断転載
page top
Copyright © 菫色の文法 Discipline with Mauve──九人の女性作家による美術展. all rights reserved. ページの先頭へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。